ルール5が出来なきゃ論コミじゃない

こんにちは仁藤です。
酷暑の日々で身体が悲鳴を上げています。

さて、日々論理コミュニケーションの授業を行う中で
生徒は何を苦手とするのか、
論コミの全授業の中での要は何かが見えてきました。

現在中学3年生、高校1年生、2年生、3年生を教えています。
私は特に高校1年生と高校3年生を担当しているのですが、
高校3年生は教えることのレベルが高くなっています。
その中で、生徒が苦手とするところがはっきりしました。
それは

論理コミュニケーションのルール5の
「自分が書いた根拠と事例を基に意見を決める」
という事です。

論コミの授業の中で最も重要な所です。

生徒は多くの場合、パッとひらめいたアイディア(意見)に
なんとなく文章が整う根拠や事例をつけて、文章を仕上げる傾向にあります。
これは論理コミュニケーションではありません。
ただ単に、屁理屈のような根拠をつけることが論コミではないのです。

自分が今持っている(観察した・実験した・取集した・読んだ)根拠や事例で
何が言えるのかを考えることが論コミです。
だから、根拠ベースで考えると言えない意見が出てくるのです。
それを授業では教えていますが、全国いろいろな学校の生徒と
接していますがもれなくこの部分ができません。

意見⇒根拠⇒事例を書いてからもう一度意見に戻り
再検討するという過程が非効率的と思っているのか
なかなか意見に戻ってくれず、頭を悩ませています。

論コミ力が身についたといえるのは、
まさにルール5が出来た時なのです。
どんなに意見に根拠をつけることが出来るようになったとしても
どんなに事例を自分の言葉で語れるようになったとしても
ルール5が出来ていなければ全く意味がないのです。

今後の研究開発の要はこの力を身に付けるための
演習創りになりそうです。ちょっこし考えてみます。

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