2014年10月

変わり始めた入試、私達ができること

更新を頑張ると、年始に宣言をしましたが
毎年恒例の、更新しないサイクルに突入してしまいました。
仁藤です、ご無沙汰しております。

さて、昨日このような記事が出ました。
「大学入試、知識の活用重視へ 集団討論やプレゼン」
http://www.asahi.com/articles/ASGBS4W0QGBSUTIL02G.html

日本論理コミュニケーション技術振興センターでは、
実践力の1つである論理コミュニケーション力を測定・育成する方法の
研究開発を進めてきました。
この力は、上述した記事内で、新しい入試として求められる集団討論やプレゼンの支えになる力だと考えています。

プレゼンや集団討論が入試の1手法となると、
考えられるのが「3日完成!プレゼン能力を上げるテキスト」とか「授業」とかが
出てくることが考えられますが、私自身そのことを懸念しています。
社会人の講座にもこの手のものが多いのですが、これらの力はすぐにつきません。
イベント形式でこのような講座をうけると、それなりの気付きはありますが
気付きは学習の入り口に立つ行為であり、その後の継続がなければ
力にならないと個人的に思っています。
(むろん、学習の入り口に立つきづきも大変重要ですが)

新しい入試が求めるのは、簡単に見栄え良く口だけのプレゼンではなく
「知識を活用する力」です。簡単に見栄えが良くなるたぐいの授業ではいけないと思うのです。

では、どうやったらこの「知識を活用する力」が身につくのか、
この答えを探し続けてはや11年。
現場の先生方とコラボレーションして研究開発を続けて4年です。
まだまだ試行錯誤の毎日ですが、論理コミュニケーション力に限って言えば
形がやっと見えてきました。

新しい入試が始まると、ただでさえ忙しい高校現場の先生が更に大変になるでしょう。
新しい施策を導入するのであれば、その方法論を用意することで
現場の先生達の混乱を最小限にくいとめ、施策を現場に根付いた形にすることが大切です。

私達の行ってきた11年の研究活動は、そのささやかな一翼になれるのではないかと思っています。

わざわざ「ささやかな」と書いた理由は
私は教育活動を行う1人の先生でもあります。
そのため、教育活動に終わりが無いこと
正解となる形がないこと
生徒が変わればやり方は変わること
先生たるもの授業やテキストを新しく生徒に合わせて創り続けなければいけないことを
実感している日々ですので、「ささやかな」とかかせていただきました。

どんな良いテキストをシラバスを作ったって、
目の前の生徒に応じて変えていかなければいけないので
我々のシラバスやカリキュラムやテキストやスライドは万能ではありません。
私達のツールを使う、新しい教育の主体はいつも現場の先生です。
これは、我々の仲間の先生とはいつも確認している大切なことです。


さて、私は明日から九州巡業です。月曜から木曜日までひじょーに過密なスケジュールですが、
と長崎南山高校の先週の授業で、生徒をけしかけて議論しようと煽ってしまったので
過密スケジュールの中でも、123枚の答案にしっかり目を通し授業を創っていかなければ!
さらに、南山の生徒さんたちは面白くって、けしかけたことにより
明らかに先週よりは気合の入った文章がきており、123名なのに、枚数がそれ以上…(汗)
ってか、きみたち!先週!力抜いてましたな!
ということで、今度は私ががんばらんば!