チュンチュンチュン、チューンチュン。
鳥の鳴き声を聞き続ければ、理解できるようになるか。
個人的にはならないと思います。
でも、例えば、ずっと鳥を観察していて、
なんらかの、パターンを見つけて、
チュンチュンと言っているときは、あいさつだなとか、
チューンチュンと言っているときは、愛を伝えているなとか、
理解できれば、また話しは変わってくると思います。
つまり、言葉を理解するには、「気づく」ことが大切なのです。
気づきがすべての始まりだそうです。
赤ちゃんが言語を習得するときも、
お母さんに「いぬ」を教えてもらったときは、
動物全部を「いぬ」と認知するかもしれません。
けれど、その後経験により、「いぬ」は大人が認識する「いぬ」に近づいてきます。
「気づき」があり、「理解」してゆくのです。
よく、友人に「本当に聞いているだけで英語が話せるようになるのか」と聞かれますが、
私の答えは鳥の鳴き声の話と同じです。
ときどきでも、何を言っているのかわかれば、身にはなると思います。
全然、さっぱりなのであれば、だめだと思います。
「英語のラジオを聴き続けて、いきなり理解できるようになった!」というのをたまに聞きますが、
それは、すでに英語のみを聞き続けてもよいレベルだったからだと思います。
しかも、「話せるようになる」かどうかについては、個人的には難しいと思います。
ただ、大量のインプットのみで、「話せるようになる」という研究結果もあります。
また、何を話せようになるのか、というのも大きなポイントだと思います。
「まったく理解できないインプットを大量に聞いたとしても、
このような気づきは起こらない。例えば、英語を始めたばかりの中学1年生にCNNのインタビューを
聞かせても、理解ができないばかりでなく、気づきもほとんど起こらないはずである。
インプット全体の意味はだいたい分かるが、分からないことも少しある。
そのようなインプットが言語習得を促進する気づきを引き起こすと言えよう。」
(村野井仁『第二言語習得研究から見た効果的な英語楽手法・指導法』)
を読んでいて、自分の考えは間違ってなかったなと思いました。
2014年3月22日 23:05 | 記入者: 齋田