読めない私からすれば、読めることも大切なのですが。

多くの高校生は、見たら意味がわかる単語はたくさんもっています。
けれど、それらを使って自分の言いたいことを表現できるかといえば、必ずしもそうではないです。

見てわかる単語が多いです。(受容語彙)
でも、表出できる単語は少ないです。(発表語彙)


受容語彙を増やす理由は、英語を学ぶ目的が大学受験だからだと思います。
文章を読んで、問に答えるには、見てわかる単語がたくさんあったほうが、有利です。
高校生と話していると、英語が話せるようになることよりも、目の前の大学受験のほうが大切みたいです。
私も高校生のときは、そうだったので、理解できます。
というか、それしか選択肢がない感じ。

中・高6年を通して3000語の受容語彙を覚えてセンター試験で8割とるよりも、
1年間で、500語の発表語彙を身に付けて、外国人とコミュニケーションできるようになったほうが楽しいと思うので、
そんな機会を与えてあげられるようになりたいですね。

なので、英語を学ぶ目的を大学受験ではなく、
人とコミュニケーションすることにして、
単語も大幅に減らして、テキストVer2.を作ろうと思っています。
Ver1.はなんの理論背景もなく、ただ経験則で作ってしまったので、
Ver2.はぜひ、理論的に説明できるようなテキストに仕上げます。


(何度自分の案を提示しても、いろんな人に毎回めった斬りにされるので、
めげそうですが、がんばります。
まあ、根拠が明示できてないので、自分のせいです。)


「英語のように分析型言語では、語の数よりむしろ語の内容、理解の質が問題となる。
外国語学習ではとかく単語を覚えることに夢中になるが、意味がよくつかめないままたくさん覚えても、
実際にその語をうまく使うことはできない。
ただ、語数といっても受信(認識)用と発信用との区別は考えなくてはならない。
受信のためには語も多くしっている方が有利であるが、発信には少数でも使いこなせる語の方が便利である。」
(相沢佳子『ベーシックイングリッシュ再考』)
を読んでいてそう思いました。

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