機会を準備すること

ふと考えました。
いや、ふとなんてもんじゃないですね。
最近ずっと考えていることがあります。
「教師って何が出来るんだろう」ということ。

人が人を教えるなんて恐ろしいことで、
長く生きているからって偉いわけじゃないし、
勉強してもしてもし足りないし、社会の全てを知らないし、
教師なんてそんなもんです。
私は変な働き方をしているので、学校以外での活動が多いのですが、
多くの先生は毎日の業務に追われ、学校内に閉じてしまいがち。
そうすると、ますます「私に何が教えられるんだろう」という疑問が湧いてきます。

私も、ずっと考えています。
人を変えることなんて無理です。
だって、私なんかの力で変わっても、私が全てをわかるわけなくて、
私の二番煎じを作っても全く意味なくて。
私を超える、私が思いもしない道を見つける生徒を育てられなくなります。

そこで最近考えたこと。
私達教師は、社会の条件から一歩離れた挑戦する機会を
生徒に創ることが仕事なのではないかということです。

生まれた環境や、育った環境、いろんな条件で子どもが挑戦できないことがあります。
自信がなかったり、お金がなかったり、コネクションがなかったり、学力がなかったり。
それらの条件を家庭から一歩離れたところで、整理して挑戦する機会を与えることができたら…。
その挑戦の形は生徒それぞれ多種多様であるべきです。
私が教えることが出来る知識なんて数少ないのだから、その挑戦する機会の中には
学校外の知識に自由にアクセスできるチャンスも含めておきたい。
その意味で、遠隔教育はとても重要なツールになるでしょう。

大学の授業を高校時代にとってていいし、海外の授業を受講もできる。
話を聞いてみたい人の講演を自由に見れる。
このくらい学びの場を広げてあげる事が、生徒には必要なのではないかと。
でないと、教師のもつ狭い知識の中で学んでしまう。
私は、それがとても怖い。
自分が至らない人間だからこそ、私に頼る生徒を見ると怖くなる。

そして、そのように広がった学びの世界で疲れたら帰ってくる場所が高校の先生。
自信がなくなって返ってきた時に、大丈夫だよ成長しているよと背中をもう一回押してあげる。
それが、学びなのではないかと。。。

そんなことを考えました。

トラックバック