英語教員から見たタイ出張

さて、昨日に続き連続の更新です。
昨日報告したタイ出張は、後輩の齊田先生も一緒でした。
彼女は私たちの研究グループで英語教育を担当しています。
英語と中国語が話せる彼女が、タイの会議に出席して考えたことを文章にまとめてくれたので、ここで紹介したいと思います!

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意見の発信力と道具としての英語

 

2012330

齋田有里

  

タイの学生の論理的な意見と英語力

 2012327日にタイのバンコクで開かれたたアントレプレナーシップ教育国際会議に参加して驚いた。チュラロンコン大学の学生は東南アジア各国のトップクラスの教授を前にし、それぞれから投げかけられる質問に対して、論理的にしっかりと応答し、さらに英語を母国語のように使いこなしていた。ここに呼ばれていた生徒は特別成績が優秀であるとか、英語ができるというわけではない。この大学のどの学生に話しかけても、流暢な英語で返ってくる。

 東南アジアの国々が英語で企業家教育を始めている。英語はもはや当たり前であり、道具でしかなく、それを駆使して新しいことを学ぶという姿勢ができている。日本はどうか、受験のためだけに英語を勉強しているようでは、日本を越えた国々とコミュニケーションできずにあっという間にこの世界から取り残されてしまうだろう。


ゴールは英語が話せるようになることではなく、その先にある世界

 今私たちはこの世界の動きを子供たちに伝えていかなければならない。問題を解くだけの英語教育はやめにしたい。英語はコミュニケーションツールでしかなく、マスターすることが目標ではないのだ。英語を駆使し、その先にあるものを教師が、大人が生徒に感じさせてあげなければならない。

 教師が英語教育で生徒に与えるべきものは、偏差値ではなく機会だと考えている。子どもたちは楽しいことがそこにあれば自らすすんで学ぼうとする。人とコミュニケーションすることが楽しいと感じれば、媒介する言葉が日本語であれ、英語であれコミュニケーションをしようとするのだ。それは会話だけに限らず、手紙やメールを書いたり、本を読むことも人とのコミュニケーションだ。ただ、お互いの母国語が違う、だから英語を学ぶ、それこそが世界共通語としての英語であり、私たちが生徒に教えなければいけないものだと思う。

 これを実現するために私は今、東南アジアの国々との連携を計画している。生徒たちに、世界を知ってほしい。そして異文化に触れたあと、日本の良さを再認識し、それを世界に伝えることができるようになってほしいと思う。



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ぎゃーーー、なにこの文章!なんて明確な問題発見!素敵ー、私の後輩素敵ー。
「おいおい、後輩の方が出張を上手くまとめてるやん!」
という声が方々から聞こえてきます。('∀`)>ホントだね、てへ。

この後輩、本当に素晴らしい問題発見をする人なんです。
素晴らしい能力を持っているから、いつも刺激されて、お互い切磋琢磨してます。
先輩後輩というか、同志に近い関係。
こういう仲間を持てることに、本当に感謝している毎日です。

そして、今仲間が加速度的に増えています。
あー、嬉しいなぁ。

♪(カモンカモンカモーン、エビバディゴー!)←分かる人にはわかる…。

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